マイクロソフトのAIチップ発表、AMD(AMD)株価に競争激化の懸念が浮上
マイクロソフトが自社開発のAIチップ「Maia 200」を発表したことを受け、半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の株価は下落した。2026年4月27日、AMD株は前日終値の$347.81から3.3%安の$336.25で取引されている。
マイクロソフトがプロセッサーの自社開発に乗り出す意向を示したことで、AMDのAIアクセラレーター市場における競争圧力と、潜在的な市場規模縮小への懸念が強まった。マイクロソフトは、AMDのような第三者サプライヤーへの依存度を低減することを目的としている。
今回の株価下落は、AMDの堅調なサーバーCPU需要に支えられた事業基盤の強さにもかかわらず発生した。ハイパースケーラー各社は2026年分の供給能力を確保しており、同社製品への継続的な需要を示している。
なぜマイクロソフトの自社チップ開発がAMDに圧力をかけるのか
Advanced Micro Devices(AMD)は、高性能な中央演算処理装置(CPU)やグラフィックス処理装置(GPU)を設計、製造する企業です。これらのチップは、個人用ノートパソコンやゲーム機から、大手テクノロジー企業が運営する大規模データセンターに至るまで、あらゆるコンピューターの頭脳として機能しています。AMDは、インターネットの基盤を構築・運用する「ハイパースケーラー」や、人工知能(AI)アクセラレーターのような特殊な用途向けに、これらの洗練されたプロセッサーを販売することで収益を得ています。
今回の株価変動の具体的な要因は、マイクロソフトが自社開発したAIチップ「Maia 200」を発表したことにあります。これは、AMDの主要顧客の一つである巨大企業が、自社でプロセッサーを開発する方向へ戦略を転換したことを示しており、サードパーティ製AIアクセラレーターの需要に直接的な影響を与えます。この動きは、AMDのAI関連製品に対する競争圧力を強め、同社のAI市場における潜在的な市場規模を縮小させる可能性を示唆しています。ただし、AMDの基盤となるサーバーCPU事業は堅調な勢いを維持し、受注も好調です。
この発表を受け、AMDの株価は本日3.3%下落しており、現在の取引価格は$336.25です。これは昨日の終値である$347.81から顕著な下落となります。
これは、大手航空会社が、長年取引してきたエンジンメーカーから購入する代わりに、自社で航空機エンジンを製造すると発表する状況に似ています。エンジンメーカーは他の部品やサービスを供給し続けるかもしれませんが、その航空会社への完成エンジン販売という中核事業は、将来の売上見通しに大きな、直接的な課題を突きつけられることになります。

Advanced Micro Devices
アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は、世界中で半導体事業を展開しています。同社はコンピューティング&グラフィックス部門とエンタープライズ、組み込み、セミカスタム部門の二つの事業セグメントで構成されています。x86マイクロプロセッサー、GPU、チップセット、データセンター向けアクセラレーター、サーバーおよび組み込みプロセッサー、ゲーム機向けSoC製品などを手掛けています。AMD Ryzen、AMD Radeon、AMD EPYCといったブランド名で、デスクトップPC、ノートPC、サーバー、ゲーム機向けに製品を提供しており、OEM、クラウドサービスプロバイダー、システムインテグレーター、独立系販売業者などが主な顧客です。1969年に設立され、カリフォルニア州サンタクララに本社を置いています。