ニコン(7731)、巨額赤字と減配発表で株価が5.6%下落
ニコン(7731)は、2026年3月期決算で大幅な純損失を計上したことを受け、株価が下落している。同社株は前日終値の¥2,266から5.6%安の¥2,138で取引されている。
同社は2026年3月期の連結純損益が860億3,500万円の赤字に転落したと発表した。前年の61億2,300万円の純利益から一転しての赤字であり、デジタルマニュファクチャリング事業における減損損失や、精機事業、ヘルスケア事業での売上減少が主な要因となった。
さらに、ニコンは年間配当を前期の1株あたり50円から40円に引き下げ、来期は20円に減配する見通しを示した。この配当計画も投資家の間で売りを誘い、株価に下押し圧力を加えている。
ニコン株価下落の背景にある「期待値」のずれ
ニコンは、カメラやレンズといった映像事業で広く知られていますが、その技術は半導体露光装置などの精機事業、医療機器や再生医療向けのヘルスケア事業にも応用され、多岐にわたる産業の基盤を支えています。精密な光学技術と画像処理技術を核に、プロフェッショナルから一般消費者、さらには産業界まで幅広い顧客に製品やサービスを提供し、収益を上げています。
今日のニコン株価の動きを最も明確に説明するのは、投資家が抱いていた業績への「期待値」と、実際に発表された決算内容との間に大きな隔たりがあったことです。ニコンが2026年3月期の連結純損益で860億3,500万円の赤字に転落したと発表したことは、前年度の61億2,300万円の純利益から一転しての巨額損失であり、市場の予想を大きく下回るものでした。デジタルマニュファクチャリング事業における減損損失や、精機事業、ヘルスケア事業での売上減少がこの赤字の主な要因となり、さらに年間配当の引き下げも投資家の売りを誘っています。
この予想外の巨額赤字という「期待値」のずれが、株価に直接的な影響を与えました。ニコン株は前日終値の¥2,266から5.6%安の¥2,138で取引されています。
これはまるで、あるレストランが「今年は最高の収穫で、過去最高の利益を達成する見込みだ」と宣言していたにもかかわらず、蓋を開けてみれば「不作で大幅な赤字になった」と発表するようなものです。顧客は期待を裏切られ、そのレストランの株を売却する動きが加速する、というわけです。

Nikon Corp.
ニコン(7731)は、日本を拠点に北米、欧州、中国、タイなど世界各地で光学機器を展開する企業です。事業は映像事業、精機事業、ヘルスケア事業の三つの柱で構成されています。映像事業ではデジタル一眼レフカメラ、コンパクトデジタルカメラ、交換レンズの開発・製造・販売・サービスを手掛け、精機事業ではFPD露光装置や半導体露光装置を提供しています。ヘルスケア事業では生物顕微鏡、細胞培養観察装置、超広角走査型眼底撮影装置などを扱います。さらに、工業用顕微鏡、測定機、非接触三次元測定機、X線・CT検査装置、測量機、特注品、ガラス、エンコーダ、眼鏡レンズ、フォトマスク基板、カメラ部品、スポーツ光学製品、成形光学ガラスなども供給し、ソフトウェアの開発・サポートも行っています。1917年に設立され、本社を東京に構えています。